GBAソフト「宇宙大作戦チョコベーダー」に登場する宇宙人の元ネタ考察
GBAの隠れた名作「宇宙大作戦チョコベーダー ウチュウからの侵略者」(ナムコ、2002)に登場するメイン52体の宇宙人の元ネタを考察する記事です。
各項目の宇宙人説明文は、公式サイト
に掲載されているものを使用しています。ゲーム内の宇宙人説明文と比較すると漢字表記などの違いはありましたが情報としては同一です。
食玩「チョコベーダー」に付属する説明書には更に詳しい解説が掲載されていることをコメント欄にて教えていただきました。こちらも私が持っているものの中から、わかる限り掲載しようと思います。
調査不足・元ネタ不明のものについては「未特定」と記しています。もしご存知の方や思い当たる事案がある方はコメントで教えていただけると幸いです。
2019.2.23追記 コメントにて情報提供くださったRake様、大変勉強になりました。どうもありがとうございます。各項目にRake様の考察も合わせて追記させていただきました。
こちらに掲載した情報は孫引き的な情報ばかりです。また、元ネタについても、あくまで筆者の勝手な推測ですので、真偽のほうは保障しておりません。あしあからず。
〈主な参考文献〉
中村省三『宇宙人の死体写真集』、グリーンアローブックス、1989年
中村省三『宇宙人の死体写真集2』、グリーンアローブックス、1991年
カーティス・ピーブルズ『人類はなぜUFOと遭遇するのか』、ダイヤモンド社、1999年
次のサイトに数多くの情報を教えていただきました。どうも有難うございます。
この記事の最終更新日:2023年9月6日
目次
- <第1シーズン>
- ウンモ星人
- 金髪美女タイプ(ジャムゼーゼ)
- グレイ・タイプ
- メロン頭の宇宙人
- 昆虫型宇宙人
- 人喰いエンティティ
- オリーブ畑の宇宙ロボット
- 全身スーツの宇宙人
- 双子ヒューマノイド
- アメーバ・タイプ
- 三本腕の異星人(サンボ星人)
- 美青年型エイリアン
- <第2シーズン>
- 3メートルの宇宙人
- ストックポートの異星人
- 宇宙ビースト
- インバネスのエイリアン
- 捉えられた宇宙人
- 掃除機を持った怪人
- 10本足の宇宙生物(ゲボラ犬)
- 妖精型ヒューマノイド
- ナメクジ型エイリアン
- ドーム・タイプ
- 電球頭の宇宙人
- 宇宙サイボーグマン
- <第3シーズン>
- 火星人
- ゴド星人
- バキューム・ロボ
- スプリング・タイプ
- 超友好型宇宙人
- 両棲類タイプ
- ドルザス
- 宇宙デビルガール
- ホプキンスビルモンスター
- 脳みそタイプ
- チェンニーナの二人組
- ラージグレイ(イーバ)
- <第4シーズン>
- 遮光器型ロボット
- モスマン
- ひとでタイプ
- 第7惑星の女(第7惑星の使者ローザ)
- トカゲ・タイプ
- エルダー・タイプ
- タコクラゲ
- 冥王星人
- プラント・タイプ
- ゴム星人
- 人造型宇宙人
- 大目玉の宇宙人
- <シークレット・キャラクター>
- ミイラ牛
- チコ・バルデス
- ついらくしたUFO
- 黒スーツの男
- オマケ
- さいごに
<第1シーズン>
ウンモ星人
<公式設定>
1989年、ソビエトにあらわれた宇宙人。
人間に石を投げつけられ胸のレンズから怪光線を発射し相手を消しさった!
UFO:ウンモ型UFO
<元ネタ考察>
1989年、ソビエトで発生した「ヴォロネジ事件」に登場する宇宙ロボットのスケッチがデザインの原型でしょう。
「ウンモ星人」という名前は、別の事件が元になっています。「ウンモ星人=ユミット」と名乗る宇宙人から大量の手紙がスペインの一部の人間に向けて送られてきたといいます。その事件は1965年頃より起こっていました。
また、「王」の字が特徴的な「ウンモ型UFO」は、ウンモ星人のUFOとして撮影された写真が元になっています。このUFOとそっくりなUFOが「ヴォロネジ事件」でも目撃されているため、この2つの事件が関連付けられて語られているのです。
「ヴォロネジ事件」で登場した宇宙ロボットは実際には「ウンモ星人」ではありません。実際のウンモ星人は人間そっくりな外見をしていたとのことです。
ちなみに、ヴォロネジ事件の記載によれば撃たれた者を消失させる「怪光線」は胸のレンズからではなく、銃のような装置から発せられたそうです。
金髪美女タイプ(ジャムゼーゼ)
<公式設定>
1975年、スイスにやってきた金髪の宇宙人。
宇宙の中では幼い地球人類の成長を見まもっている。
地球のアイスクリームをいたく気にいっている。
UFO:ベル型UFO
<元ネタ考察>
最も有名なコンタクティの一人、ビリー・マイヤーの語るプレアデス星団人「ヤムジェーゼ」ではないでしょうか。年号も一致します。
ただし「ベル型UFO」はいわゆる「アダムスキー型」ですし、「金髪」という点や服装デザインの点からして、ビジュアル面は同じくコンタクティの「ジョージ・アダムスキー」関連のものから取材していると考えられます。アダムスキーが面会を果たしたという金星人「オーソン」を描いた有名なイラストには、金髪で美形、腰にバンドを巻いた宇宙人の姿があります。ただ、オーソンは男性ということになっています。
ビリー・マイヤーとジョージ・アダムスキーをリミックスさせるとは、なかなか心憎いことをやっています。
また、1980年、イギリス、ケンドール地方バーンサイドで紡績工のマリオ・ルイスが目撃したというヒューマノイドのスケッチは、ジャムゼーゼそっくりです。こちらからの取材もあった可能性も否めません。
「アイスクリームを気に入っている」という設定については、以下のような逸話との関係性が考えらます。
1988年10月14日にアメリカで放映された「生番組 UFO隠蔽工作?」というTV番組に「ファルコン」と「コンドル」という人物が出演し、「1988年現在、地球外存在が一名来ている。彼は合衆国政府の客として迎えられている」とした上で「異星人の好きなおやつはアイスクリーム。特に好きなのがストロベリーアイスクリームだ」と語った。
↑こちらの動画はビリー・マイヤーとプレアデス星団人の一人「アスケット」とされた歌手・タレントのミシェル・デラフェイブが実際に会ったというもの。これは貴重だと思います。
グレイ・タイプ
<公式設定>
チョコベーダーWEBより
灰色の肌に大きな黒目。
世界中で、最も多く目撃されているエイリアン。
人間や牛をさらい実験台にする。
食玩説明書より
File-03私は謎の金属片を埋め込まれた!
出現場所アメリカ ニューハンプシャー州ポーツマス近郊
1961年9月19日、ドライブから帰ってきたヒル夫妻は途中3時間の記憶が失われているのに気がついた。また、ふたりそろって頭の中にかすかな振動を覚えた。精神科医の逆行催眠療法をうけ、夫妻はようやく記憶をとりもどした。なんと彼らはハイウェイ3号線上で、灰色の肌をした宇宙人に円盤内へつれこまれ、謎の金属片をこめかいに埋めこまれていたのである!
UFO:円盤型UFO
<元ネタ考察>
いわずと知れたエイリアンの典型的タイプ。「~・タイプ」という名称の宇宙人キャラクターは特定の元ネタが存在するというよりも、宇宙人の典型イメージを具象化したものが多いようです。
食玩説明書記載のデータは有名なアブダクション「ヒル夫妻誘拐事件」をもとにしています。
グレイタイプは、1990年以降の陰謀論では、ラージグレイ(トールグレイ)によって作られた人造種で、ブルーカラー民ということになっています。
メロン頭の宇宙人
<公式設定>
1968年、ニュージーランドに現れた。
その光線銃で撃たれた者は
全身のカルシウムを抜かれ怒りっぽくなってしまう!
UFO:キャノピー付きUFO
<元ネタ考察>
1968年にニュージーランドで発生した「エイモス・ミラー事件」の可能性が高いです。こちらの場合、被害にあった人間から抜かれていたのは「カルシウム」ではなく「リン」だそうです。また、この事件ではエイリアン自体は姿を見せておらず、UFOからの怪光線による殺害事件ということです(エイリアンが搭乗していたかどうか不明)。
ビジュアルに近いのは、『宇宙水爆戦』(This Island Earth,1955)のメタルーナ・ミュータントか、『マーズ・アタック!』に登場するエイリアンが最も近いと言えるのではないでしょうか。『マーズ・アタック!』は同名のトレーディングカードの存在が先行していて、そちらを元ネタと言ってもいかも知れません。
昆虫型宇宙人
<公式設定>
群れをなして飛行機をおそった宇宙人。
大きなキバはキチキチと音をたてる。
1952年、アメリカに出現。
UFO:レンズ型UFO
<元ネタ考察>
・サイエンスフィクションに登場する昆虫型の異星侵略者。
・1990年以降登場した陰謀論におけるカマキリ宇宙人。
「集団で出現」などの特徴と年号の一致から1952年アメリカ ワシントンD.C.上空で発生した「ワシントン上空UFO乱舞事件」がベースとなっていることはほぼ確実でしょう。しかし、この事件には昆虫型どころか、宇宙人は1体も登場しません。
「大尉」が登場し「飛行機を襲う」などという公式ストーリーからは1948年の「マンテル大尉事件」を想起します。しかしながら、この事件にもエイリアンは登場しません。
人喰いエンティティ
<公式設定>
1984年、アルゼンチンに現れた宇宙怪物。
大きな口で人間をひとのみするとゲップをして立ちさる。
人間は「おやつ」のかわりらしい。
UFO:ウス型UFO
<元ネタ考察>
未特定。
1984年の事件を調べてみましたが、該当するものは見当たりませんでした。
ただし「ウス型UFO」の形状は明らかに1976年フランスの「ジャン・ドレッキ畸形UFO目撃事件」のそれです。同事件には宇宙ロボットも登場しますが、「人食いエンティティ」とは程遠い形状です。
アルゼンチンに現れて、大物政治家を襲ったというストーリーからサーチできそうな気がしていますが、現在のところヒットしません。
余談ですが、繰り出してくる技の「まるのみデス」が強くて苦労した覚えがあります。
オリーブ畑の宇宙ロボット
<公式設定>
チョコベーダーWEBより
身長2メートルの宇宙ロボ。
1979年、イタリアに出現。
UFOに不注意に近づいた人間をおどろかせ遠ざけた。
食玩説明書より
File-07謎の機械音を発する宇宙ロボット
出現場所イタリア トスカーナ州
電話交換手ラウラ・カルヴィーノは1979年4月9日、オリーブ畑の中に巨大な葉巻型の物体が横たわっているのを発見した。中から現れたのはブリキのような材質でできたロボット。腹部の穴をひらき、「キーン」と甲高い音を立てはじめたので、彼女はあわてて逃げ出した。その穴の周囲の空間には、まるで水面のように波紋が浮かんでいたという!
UFO:葉巻型UFO
<元ネタ考察>
1976年フランスで発生した「ジャン・ドレッキ事件」に記述がある宇宙ロボットとは「2m」の「宇宙ロボット」という点で類似しています。また、同事件に登場する臼型の宇宙船自体がビジュアルモデルになっているようにも思えます。
しかし、年号や場所の不一致から、他に元ネタが存在することが予測されます。今の所調査不足で不明です。
全身スーツの宇宙人
<公式設定>
チョコベーダーWEBより
1962年ブラジルに出現。
スーツに全身をつつんだ謎のスペースマン。
手にした長い筒は、別の次元とつながっている?
食玩説明書より
File-08全身スーツの宇宙人と接触
出現場所ブラジル サンパウロ州ビラスヌンガ
1962年3月8日、ビラスヌンガの牧草地にUFOが着陸。中から青い宇宙スーツの人物が現れ、近くの村は一時騒然となった。勇気ある果物商人が歩みよってタバコをすすめると、相手はものめずらしそうにそれを見つめ、手にしていた長い筒をおもむろにむけた。するとタバコの箱が、まるで磁力でも働いたかのように筒の中へ吸いこまれていったそうだ。
UFO:ドーナツ型UFO
<元ネタ考察>
1967年のブラジル、ミナス・ジェライス州バレイアでファビオ・ディニーシュの遭遇した宇宙人でしょうか(バレイア事件)。「手にした長い筒」を持っている点が共通しています。ブラジルという点でも一致します。しかし、年号が違うのが気になる所です。
公式設定の1962年にあった事件を探ってみると、イタリアで発生した「サンカシアーノ事件」に共通項を発見しました。話に登場するUFOの形状や、エイリアンの「頭部に2本のアンテナがある」という特徴などです。
またブラジルで発生した「チャゴ少年のエンバウーラ事件」にも「頭部に2本のアンテナがある」宇宙人と遭遇を果たした経緯が記されています。「全身を緑色のスーツで包んでいる」という特徴は設定の通りです。wikipediaの情報によれば、「目撃者のチャゴ少年はタバコを勧めるつもりで宇宙人に投げつけた」とあります。こちらは1969年の事件です。
1973年、アメリカの「フォークビル事件」では「銀色の全身スーツに身を包み頭部にアンテナのある宇宙人」の写真が撮影されています。
「全身スーツ」や「アンテナ」といったイメージは宇宙人のステレオタイプでもあるので、類似した事件が多く元ネタの特定が困難です。あるいは「チョコベーダー」では複数のストーリーをうまく合成して設定を作り上げているのかもしれません。
追記:食玩説明書により、「チャゴ少年のエンバウーラ事件」が基本の元ネタであることが判明しました。場所やエピソードはおおよそ符合します。年号だけは異なるのですが、実際の事件とデータを完全に一致させてしまうと問題があると判断した可能性も否めませんね。
双子ヒューマノイド
<公式設定>
1974年、カナダ人の心をあやつってさらおうとした2人組。
同じコトバを同時にしゃべる。
エスパーのような能力をもつ。
UFO:エッグ型UFO
<元ネタ考察>
1964年アメリカ合衆国、ニューメキシコ州ソコロで警官が目撃したUFOと二人組の宇宙人が元ネタではないでしょうか。古典的UFO事件の一つ「ソコロ事件」です。
UFOの形状も卵型という点で一致します。
1973年アメリカで発生した「ゴフスタウン宇宙人遭遇事件」に、二人組の小型ヒューマノイドが登場します。二日間に渡って発生したこの事件には「卵型のUFO」も登場します。
公式設定にある1974年にはベルギーのワルヌトンで起きたUFO・宇宙人遭遇事件にも2人組のエイリアンが登場します。ただし、こちらの方は片方が大きく、片方が小さかったといいますのでちょっと「双子」というには無理がありそうです。
余談ながら、「同じ言葉を同時にしゃべるエスパー」と聞くと『モスラ』シリーズの「小美人(ザ・ピーナッツ)」や『ウルトラセブン』第39話と第40話に登場した「ガッツ星人」(これは厳密には分身なのですが)を思い出してしまいます。
アメーバ・タイプ
<公式設定>
宇宙から飛来した不定形生物。
1961年、フランス人男性をさらい、彼に化けてパリの近くを行動していたという。
UFO:円筒型UFO
<元ネタ考察>
・「ブロブ」と呼ばれる、ゼリー状のモンスター。『マックィーン絶対の危機(The Blob)』(1958)などが典型。
・1958年スウェーデンのドムステンで発生した第三種接近遭遇事件。スライムのような生命体が円盤から複数現れ、男をさらおうとした。(ドムステン・ブロブ)
「1961年」、「フランス」という条件に一致する事件は調査不足で探し当てることができませんでした。
三本腕の異星人(サンボ星人)
<公式設定>
チョコベーダーWEBより
奇妙な外見とはウラハラに宇宙の平和に思いをはせる物静かな宇宙人。
オーストラリアに現れ、サンボ星人と名乗った。
食玩説明書より
File-11サンボ星への平和使節
太陽の何倍もの質量があるため、まわりの空間をねじ切って、ブラックホールさえ生みだす星「サンボ星」。医学者I・マッケンタイアはこの星に住む宇宙人たちに、1985年平和使節として招かれたという。防護スーツを着せられ、彼は宇宙人の長老と銀河の平和について語りあった。彼らの体は空間のゆがみに合わせて、ニョロニョロと形を変えていたそうだ。
UFO:土星型UFO
<元ネタ考察>
食玩説明書に年号と人物名が記載されていますが、内容がファンタジーなので実際の事件からの取材とは考えづらいところがあります。
平和を説く宇宙人という設定は『地球の静止する日』(1951,ロバート・ワイズ)を思い出させます。
『宇宙人の死体写真集』(1989,中村省三)によれば、1955年、アメリカ合衆国カリフォルニア州リバーデールで発生した宇宙人遭遇事件で、「4本足、4本腕の怪生物」が現れたとの記載があります。スケッチもありますが、こちらの方は人間の肘の部分が二股に分岐したような形状で、サンボ星人とは大きく異なります。
個人的には、『ウルトラセブン』の「プロテ星人」に見えて仕方がありません(笑)。
美青年型エイリアン
<公式設定>
あまいマスクときたえぬいたボディで、
地球の女性をトリコにする宇宙人。
1991年、デンマークに出現。
塩が大の苦手だ!
UFO:五角形UFO
<元ネタ考察>
1972年アルゼンチンのサンタ・イザベルで発生した宇宙人遭遇事件が元ネタのようです。目撃者のエンリケ・モレノによるスケッチがビジュアルの原型となっていることはほぼ確実です。最初の目撃事件から6日後に別の目撃者がスケッチを残しており、ポーズがチョコベーダーのポーズそっくりです。
1975年日本の有名事件「甲府事件」の可能性も十分考えられます。目撃者によるスケッチがあるのですが、宇宙人の姿と武器の銃に類似点を見出すことができます。
「塩が苦手」という設定がどこから由来しているのかは調査不足です。
それにしても、「あまいマスクときたえぬいたボディで、地球の女性をトリコにする」という設定はすごい……。
<第2シーズン>
3メートルの宇宙人
<公式設定>
身長3メートル!目から光線を出しものすごくクサいニオイをまきちらす。
1952年、アメリカ・フラットウッズに出現。
UFO:バーガー型UFO
<元ネタ考察>
・1952年、アメリカのウエストバージニア州ブラクストン郡フラットウッズで夜間に目撃されたフラットウッズ・モンスター。身長3メートルほどあったとされ、周囲には硫黄のような匂いが漂っていた。
・日本でも非常に有名なフラットウッズ・モンスターだが、実際にはメカニカルな姿をしていたことが知られている。
ストックポートの異星人
<公式設定>
3つの目で4次元を見ることができるという知的生命体。
さらった人間が3次元しか見られないことを知ってあわれんでいた。
UFO:ヘルメット型UFO
<元ネタ考察>
まず名前の由来になっている「ストックポート」はイギリスの地名です。
1976年のイギリス・ストックポートで宇宙人の目撃事件が発生したという記録が存在しています。しかし宇宙人の特徴や外見は全く符合しません。
ビジュアルは3つの飛び出た目を持つ、いわゆる「スリー・アイド・モンスター」というやつで、特定の元ネタがあるとは思えません。
「4次元を見ることができる」という設定は1969年に出版されたカートヴォネガットの小説『スローターハウス5』に登場する「トラルファマドール星人」を想起させます。
宇宙ビースト
<公式設定>
暗闇に光るまっ赤な目。
黒光りするコウラで弾丸をはじいた外宇宙の怪物。
ふだんは宇宙の闇の中にひそんでいるらしい。
UFO:ガイコツ型UFO
<元ネタ考察>
・リドリー・スコット監督の映画『エイリアン』(1979)に登場する宇宙生物、スイス出身のH・R・ギーガーによるデザインをモチーフにしている可能性高。
・上記のエイリアンは、レチクル座ゼータ星系にある衛星LV-426(アケロン)が出身とされるが、レチクル座ゼータ星系といえば、ヒル夫妻アブダクション事件以来、E.T.の故郷として何度も語られることになる宇宙の場所です。
インバネスのエイリアン
<公式設定>
短いマント「インバネス」のようなものをはおった宇宙人。
犬をつかまえようとしていたがほえたてられUFOで逃げさった。
UFO:円錐型UFO
<元ネタ考察>
ビジュアルとしては1993年公開の映画『コーンヘッズ』に登場するレミュラク星人そっくりです。
捉えられた宇宙人
<公式設定>
1950年、ドイツに墜落したUFOから出てきて、
人間に捕らえられた宇宙人。
その証拠写真はとても有名。
UFO:皿型UFO
<元ネタ考察>
その名の通り、捉えられた宇宙人の有名な写真が元ネタ。誰でも一度は見たことがあるでしょう。
しかしこの写真、同時に「ニセ写真」としても有名であります。
サイト「UFO事件簿」によれば、1950年4月ドイツで創刊された週刊誌の「エイプリルフール記事」だったそうです!
掃除機を持った怪人
<公式設定>
1970年代、ベルギーで目撃されたエイリアン。
手にした「掃除機」のようなもので、
地球の地質をしらべていたと思われる。
UFO:そろばん型UFO
<元ネタ考察>
「1970年代」、「ベルギー」、「掃除機のような探知機を持っている」、「目撃者にVサインを送る」(ゲームでもVサインをするところが描かれています)などの点から、1973年、ベルギーで起こった「ビルボルド事件」が設定・ビジュアル共に元ネタとなっていることはもはや疑いようがありません。
10本足の宇宙生物(ゲボラ犬)
<公式設定>
ベルギーで人にひろわれた世にも奇怪な宇宙犬。
古いドッグフードを食べさせたら溶けてしまったという。
「ゲボラ」と鳴くらしい。
UFO:カイロ型UFO
<元ネタ考察>
未特定。
バック・ネルソン(1895~1982)というアメリカのコンタクティーの話には、金星人から「ボー」という名の巨大な宇宙犬をプレゼントされたというエピソードがあります。
この怪物、かわいいとファンが多いようです。ファンイラストをたまに見かけます(笑)。
妖精型ヒューマノイド
<公式設定>
1979年、イギリスに3人組で出現。
頭のてっぺんからシビれる光線をはなち、おばあさんをイジめた悪い奴!
UFO:クリ型UFO
<元ネタ考察>
まず間違いなく、「ブルーストンウォーク事件」です。年号と場所も一致します。
ただし、もととなった事件の詳細を読むと「頭のてっぺんからシビれる光線をはな」ったのは事実ではありますが、「おばあさんをイジめた悪い奴」かどうかは簡単に割り切れるものではありません。彼らの目的上、やむを得ず行った処置という見方も十分にできる記載がされているのです。
ナメクジ型エイリアン
<公式設定>
1969年、ジャンボ機の中にワープしてきて、乗客を大パニックにおちいらせた電送ナメクジ。
体はヌメヌメしている。
UFO:キノコ型UFO
<元ネタ考察>
未特定。年号まで記載されているので何か元ネタとなるエピソードがあるはずなのですが……。
ロバート・A・ハインラインの小説『人形つかい』にナメクジのような寄生生物が登場します。それを原作とした映画に『ボディスナッチャー』というのがあります。しかしながら、あまり似ていない。
もしやすると、『スター・ウォーズ』の「ジャバ・ザ・ハット」でしょうか。
ドーム・タイプ
<公式設定>
触手をうごめかせ、人間の意識をマヒさせる謎の生命体。
1970年、メキシコに出現。
アルミニウムのような肌をしている。
UFO:半球型UFO
<元ネタ考察>
1957年、ブラジル、ミナス・ジェライス州フランシスコ・デ・サレスの近くで発生したアントニオ青年の第三種接近遭遇事件のスケッチの中に、足を持ったUFOのイラストがあり、それがどことなくドーム・タイプを彷彿とさせます。
映画『ニューヨーク東8番街の奇跡』(1987)のUFO型宇宙人の可能性も否定できません。
電球頭の宇宙人
<公式設定>
1984年、アメリカ・ウィルソン山にあらわれ車にひかれてしまった宇宙人。
地球を探検しているところだったらしい。
UFO:二階建てUFO
<元ネタ考察>
出現場所とされているアメリカ、ウィルソン山には天文台があるようですが、宇宙人目撃情報は探し出せませんでした。
1959年、スウェーデン南部アリアンルンドで発生したUFO目撃事件では、ギデオン・ヨハンソンがUFOの窓ごしに見た宇宙人のスケッチがあり、それの頭は見事な電球型です。
1966年、ブラジルのキパパ宇宙人目撃事件には電球のように輝くヘッドギアを身に付けた宇宙人が登場しています。もしかすると、これが発想の元でしょうか。
宇宙サイボーグマン
<公式設定>
UFO:装甲型UFO
<元ネタ考察>
「サイボーグ」、「しゃべる言葉に訛りがある」といった特徴から、『ターミネーター』("The Terminator",1984)を意識したものではないかと推測しました。
ただし、「ターミネーター」は宇宙から来たロボットではありませんし、ヘブライ語も喋りません。その他の候補として、1964年、アメリカで発生した宇宙ロボットの事件を参考にリンクしておきます。
<第3シーズン>
火星人
<公式設定>
UFO:ソンブレロ型UFO
<元ネタ考察>
これは典型の一つでしょう。
最初にタコタイプの火星人を描いたのはH・G・ウェルズの『宇宙戦争』です。
「1977年、エル・パソ」に該当する事件は発見できませんでした。
ゴド星人
<公式設定>
マゼラン星系から100年ごとに
地球文明の進歩を観察しにきている知的生物。
モンブラン山中で目撃された。
UFO:ブーメラン型UFO
<元ネタ考察>
未特定。
可能性としては……
映画『猿の惑星』の知能を持った類人猿や、日本のTV番組『スペクトルマン』の「宇宙猿人ゴリ」などの「頭脳派猿」キャラクターの説、
「ビッグ・フット」や「イエティ」といったUMAの説が考えられます。
バキューム・ロボ
<公式設定>
電線から電気を吸いとっていた宇宙ロボット。
理由は不明だが、自分の動力源にしていたのかも知れない。
UFO:灰皿型UFO
<元ネタ考察>
未特定。
スプリング・タイプ
<公式設定>
プエルトリコに出現した宇宙怪人。
ヘンシン能力をもつが、
実は、人の意識をあやつって幻覚を見せているのだ。
UFO:鏡餅型UFO
<元ネタ考察>
1974年、イタリアのカサーレ近郊でベリンゲリ夫妻がUFO搭乗員を目撃した事件が存在します。そのスケッチとされているものと、「細かく筋の入った丸いヘルメット状の頭」という部分が符号します。
1974年のベルギー、ワルヌトンで発生した「ワルヌトン事件」の宇宙人スケッチも捨てがたいものです。
丸い頭を持つ、もしくは球状のヘルメットを被っている宇宙人というイメージは一般的なので、特定が難しいですね。
「人の意識をあやつって幻覚を見せている」、「実は日常生活に潜んでいる」という発想は1980年代以降よく言われるようになった言説のひとつです。映画『ゼイリブ』などが典型です。
超友好型宇宙人
<公式設定>
バルト海に出現。
プレゼントらしきものを持って、
UFOからボートにおりてきたが、
足をすべらせ、海におちて消えた。
UFO:つぼ型UFO
<元ネタ考察>
ビジュアルは間違いなく『E.T.』(1982年)ですね。「超友好型」という特徴も満たしています。
ちょっと強引ですが、「プレゼントを渡す」という点がパンケーキをプレゼントした宇宙人が登場する「イーグルリバー事件」 との関連性を示唆しています。
両棲類タイプ
<公式設定>
1984年、フィリピンにあらわれた超小型宇宙人。
体長わずか7~8センチ。
ネズミ捕りにかかって、カゴの中であばれていた。
UFO:提灯型UFO
<元ネタ考察>
「両棲類」という条件を満たす宇宙人は確認できませんでしたが、極小サイズのエイリアンはわりと存在しています。
その中でもロニー・ヒル事件の宇宙人と酷似しています。こちらは1メートルくらいあるそうですが。
ドルザス
<公式設定>
意識を持った惑星が、成長のするために
よその惑星の鉱石をとってこさせるべく飛ばした体の一部。
本体の年齢は、なんと45億歳!
UFO:岩石型UFO
<元ネタ考察>
名前は映画『未来惑星ザルドス』(1974)を連想させ、ドルザスの母体である「意志を持った惑星」という設定はどことなく『惑星ソラリス』(スタニスワフ・レムの小説とそれを原作とした映画)を彷彿とさせます。
そこに『不思議惑星キン・ザ・ザ』が加わっていればもう最高なのですが……!
宇宙デビルガール
<公式設定>
UFO:星型UFO
<元ネタ考察>
・1954年イギリスの映画『火星から来たデビルガール』(Devil Girl from Mars)。火星の男性の人口が減少したために、地球の男性を捕獲しに来る。
・「ハト」、「光線銃を乱射」というところは映画『マーズ・アタック!』を思い出します。同映画に登場するリサ・マリー演ずる「火星ガール(Martian girl)」も入っているかもしれない。
・アーサー・C・クラーク『地球幼年期の終わり』には悪魔型宇宙人が到来しますね。
ホプキンスビルモンスター
<公式設定>
ショットガンで撃たれても平気な岩のように頑丈な体の持ち主。
暗闇の中で、ぼんやりと光っていたらしい。
UFO:多窓型UFO
<元ネタ考察>
1955年、アメリカで発生した「ホプキンスビル事件」でしょう。そのまんまです。
脳みそタイプ
<公式設定>
UFO:段々型UFO
<元ネタ考察>
・1957年制作のアメリカのインディペンデント映画『The Brain from Planet Arous』に、脳の形をした地球外生命体が登場します。
・1971年、アメリカ、カルフォルニア州パロス・ヴェルデスにて、大小の脳みそ型生命体の目撃情報があります。
・デンマーク・アメリカ共同制作のSF映画『Jouney to the Seventh Planet』(1962)に、巨大な隻眼の脳みそエンティティが現れます。
チェンニーナの二人組
<公式設定>
1954年、イタリアで目撃された有名な宇宙人。
遭遇した女性の持っていた花たばをうばって、
よろこんででいたという。
UFO:浮き型UFO
<元ネタ考察>
これはまず間違いなく「チェンニーナ事件」(1954)アルヨ!
この2人、ゲーム中では語尾に「アルヨ」をつけ、怪しげな商店を経営しています。事件の記載に「中国語のような言葉をしゃべった」という彼らの特徴が書かれているので、そこからの連想でしょう。
ラージグレイ(イーバ)
<公式設定>
1951年、アメリカの大統領に地球侵略を宣言したという凶悪宇宙人。
さまざまな念力を使いこなすらしい。
UFO:双胴型UFO
<元ネタ考察>
元アメリカ海軍将校(自称)の陰謀論者ミルトン・ウィリアム・クーパーが紹介した1980年代エイリアン陰謀論のあたりをベースにしているようです。
「ラージグレイ」は「リトル・グレイ」の上位種にあたる「ラージノーズ・グレイ」から由来していると思われます。ウィリアム・クーパーが分類し、彼によると「リトル(グレイ)」は「ラージノーズ」によって人工的に生み出された種族だそうです。
ゲームでのラスボス「イーバ」は、「EBE(イーバ)」から。Extraterrestrial Biological Entity(地球外生命体)の略称です。
「1951年に米国大統領に対し地球侵略を宣言した」とのことですが、米国政府に脅しをかけて議会を操っている、などとする類の陰謀論はよく言われています。
食玩説明書によれば、「1951年4月3日にワシントン上空で多数の発光体が確認された」書かれています。これは有名な1952年7月のワシントン上空UFO乱舞事件のことでしょう。
<第4シーズン>
遮光器型ロボット
<公式設定>
1965年、メキシコに出現。
「こびとが宇宙服を着ているように見えた。」と目撃者は語っている。
空電をはなってワープした。
UFO:球型UFO
<元ネタ考察>
・青森県亀ヶ岡遺跡から1886年に出土した遮光器土偶。およびその他の遮光器土偶。
・デニケン(エーリッヒ・フォン・デニケン)が広めたといわれる「古代宇宙人来訪説」に関連した、遮光器土偶=宇宙人モデル説が元ネタと考えられます。ただしゲームではロボットということになっていますね。
ちなみに「遮光器」はエスキモーが使うゴーグルのこと。
モスマン
<公式設定>
1966年にアメリカ・ウェストバージニア州の空を飛びまわり、住民をふるえあがらせた怪物。
ネズミのような声でなく。
UFO:三角型UFO
<元ネタ考察>
1966年から翌年にかけて、アメリカ・ウェストバージニア州、ポイント・プレザントに出没した怪生物モスマン。UMAの部類にも入りますが、モスマン事件と同時期にUFO目撃事件も発生しているようです。
三角型UFOはベルギーのUFOウェーブを思い起こさせます。
ひとでタイプ
<公式設定>
UFO:ナベ型UFO
<元ネタ考察>
大映の特撮映画『宇宙人東京に現る』(1956)にヒトデ型の宇宙人「パイラ星人」が登場します。
DCコミックの『ジャスティス・リーグ・オブ・アメリカ』の第1巻(1960年)はヒトデ型怪獣をやっつけるお話です。これがパイラ星人そっくり。
年号・場所と符合する事件は探し当てることができませんでした。海中にUFOが現れることは珍しくないようです。1967年、カナダの「シャグ・ハーバー事件」を挙げておきます。
第7惑星の女(第7惑星の使者ローザ)
<公式設定>
イタリアの町にあらわれた女性型宇宙人。
「第7惑星の使者ローザ」と名乗った。
4本腕をくねらせながら、すべるように歩く。
UFO:エイ型UFO
<元ネタ考察>
イギリスの作家ドリス・レッシングの小説『第8惑星への使者』(The Making of Representative for Planet 8)からの影響を指摘できます。
アメリカのB級SF映画『第7惑星の謎』(1962年)には美女が登場します。それが元ネタかどうかは怪しいですが。
また「腕をくねらせ滑るように移動する」という特徴は前述した映画『マーズ・アタック!』の「火星ガール」そのもの。
チョコベーダー公式サイトでは「おっちょこちょいなキャリアウーマン」と形容されています。
「4本腕」という特徴については、「サンボ星人」の項目で紹介したリバーデール事件との関連性も考えることができます。
トカゲ・タイプ
<公式設定>
1968年、サハラ砂漠で目撃されたトカゲ型宇宙人。
まとわりついたハエを、手にした道具で黒コゲにしてしまったという!
UFO:紡錘型UFO
<元ネタ考察>
・陰謀論におけるレプタリアン。人間に化けることができるとするものもある。
エルダー・タイプ
<公式設定>
子どもばかりをねらってさらうシワだらけの宇宙人。
さらわれてゆく子どもたちは、なぜか、楽しそうな顔をしているという。
UFO:四脚型UFO
<元ネタ考察>
ビジュアルは「シャーマー警官誘拐事件」の宇宙人スケッチに似ています。
「子供を誘拐する」、「その時子供が笑っている」といった説明が、映画『未知との遭遇』("Close Encounters of the Third Kind",1977)と共通しているように思います。
「ハーメルンの笛吹き男」からの連想もあるかもしれません。
タコクラゲ
<公式設定>
1991年、人の家の庭にしのびこんで、草木を食べていた宇宙生物。
どなられて一目散に逃げたが、次の日またやって来た。
UFO:コマ型UFO
<元ネタ考察>
チョコベーダー公式サイトには「スイスチーズという植物が好物」との記載があります。モンステラのことを英語で「スイスチーズプラント」と言うらしいです。
1991年にプエルトリコのマグアヨで発生した、グレイ系エイリアンが民家の庭からスイスチーズプラントを摘み取る事件(マグアヨ事件)が元となっている可能性が高いです。
あと、同名の生物が実際に存在しますね。
冥王星人
<公式設定>
さむくて暗い、さいはての星・冥王星の主。
ブラジル人男性をつかまえて、鼻にチューブをさして記憶を吸いだしたという
UFO:ひし型UFO
<元ネタ考察>
1984年、イギリス北西部ローゼンデール・バレーで目撃された宇宙人のスケッチが『宇宙人の死体写真集』に掲載されています。開口部のない細長いバケツのようなヘルメットをかぶり、金属の棒を持ったそのイラストは冥王星人そのものです。
こっそりアップ
個人的に一番好きなキャラでしたので、今回元ネタがはっきりしてとても嬉しいです。
「さらった男の鼻にチューブを差し込んだ」などの記述は、アブタクションのお決まりですね。
プラント・タイプ
<公式設定>
1994年、ブラジルで目撃された植物型宇宙人。
環境破壊をしているお金持ちをなぐって連れさってしまった。
UFO:フットボール型UFO
<元ネタ考察>
未特定。
ワイアール星人ではないでしょう。
ゴム星人
<公式設定>
アメリカのいなか町の、すべてのテレビ画面に現れた宇宙人。
ふるえる電子音のような声を聞いた者は催眠状態になってしまう。
UFO:レモン型UFO
<元ネタ考察>
『ムー』創刊号にイラスト付きで紹介された「ミナスジェラエス事件」(1963年)の宇宙人に酷似しています。
1969年カナダ、トロワ・リビエールで出現したという発光する宇宙人のスケッチが『宇宙人の死体写真集2』に掲載されています。そのイラストには、手足が無く、分銅のような形状をしたエイリアンが描かれています。
しかし「1つ目」「アンテナ」「横線の入った全身スーツ」などの特徴は多くの宇宙人スケッチに描かれている典型の一つでもあります。特定はやはり難しいかもしれません。
電波をジャックしてテレビに映り込むところは、「マックス・ヘッドルーム事件」を彷彿とさせます。
人造型宇宙人
<公式設定>
アメリカが宇宙人と手をむすび、極秘で造っている怪物。
人間と宇宙人の遺伝子を合体させているらしい!
UFO:バイオ・プラント
<元ネタ考察>
未特定。人造生物ネタは多いので調査が難しいです。
UFO名の「バイオ・プライント」とは、宇宙空間で植物栽培を行うためのドーム状の施設のことを指しているようです。『サイレント・ランニング』という1972年のSF映画にヴァリー・フォージ号という有名な宇宙船が登場し、それにバイオプラントが搭載されていたのを思い出しました。
大目玉の宇宙人
<公式設定>
1973年、スペインの地下鉄トンネルで目撃された宇宙人。
懐中電灯で照らすと、ペンライトをふって応じてきたという。
UFO:二脚型UFO
<元ネタ考察>
1947年、イタリアでラプッジ・ルイジ・ヨハニスというSF作家が遭遇した小型宇宙人のスケッチとビジュアルがよく似ています。そのイラストは『宇宙人の死体写真集2』に掲載されています。
1968年のボリビアで起こった「ボリビア怪人事件」に描かれる宇宙人スケッチと衣装のデザインが似ています。
「大目玉」という点では「全身スーツの宇宙人」の項目でも言及した「バレイア事件」の宇宙人を想起させます。
<シークレット・キャラクター>
ミイラ牛
<公式設定>
アメリカで頻発する、牛の変死事件・キャトルミューティレーションのギセイ者。
体中の「血」をぬかれ、ミイラになっていた!
UFO:不明
<元ネタ考察>
動物(主に家畜)の死体の一部が切り取られたり、血液が全て抜き取られたりする怪事件が1970年〜1980年代のアメリカで頻発しました。それらをまとめて「キャトルミューティレーション」といいます。
チコ・バルデス
<公式設定>
チョコベーダーWEBより
1976年、メキシコで謎のUFOにさらわれ、実験台にされたという、かわいそうな男性。
それ以来、すこし様子がヘン。
食玩説明書より
出現場所メキシコ グァダラハラ
グァダラハラ在住の夜間警備員チコ・バルデスさんは、1976年5月7日、郊外で金色の飛行物体に遭遇。ジーッという耳が痛くなる音を聞いて意識を失った。気がつくと冷たい台の上に寝かされており、まったく身動きがとれいない。辺りは薄暗く、脇で正体不明の影が何やら操作している。おそるおそる声をかけたが、返事はない。と、頭上の器具がいくつもの光輪をうかべ、それが先端部に向かって集まりはじめた!チコさんは恐怖のあまり絶叫。途端、全身に強いショックをうけて気を失った。薄れゆく意識の中で、影がひくく笑う気配を感じたという。
UFO:不明
<元ネタ考察>
未特定。
要するに、「アブダクティ」の典型をモチーフにしていると思われます。
「アブダクティ」とは、UFOによって誘拐された人々のことを指す専門用語です。有名なのは前出の「ヒル夫妻誘拐事件」ですが、他にも沢山の事例があり、UFOの中で人体実験をされるとか、奇妙な装置をインプラントされるとか、記憶を消されるとか、そういうことが起こるわけです。
関係ないとは思いますが、1970年代に、キャトルミューティレーション事件を扱って有名になったニューメキシコ州ダルシーの州保安官ゲイベ・ヴァルデスという人物がいます。
1957年ブラジル、ミナスジェライスでアントニオ・ヴィラス・ボアスが円盤から現れた宇宙服姿の人物3人によって円盤内に誘拐されたのが、最初のアブダクション事件とされています。
食玩の説明書を入手しましたが、私の検索力では明確な情報をヒットできず。
メキシコのグァダラハラはUFO頻出地ですから、そこからのサーチも困難です。
ほとんどオリジナルのストーリーなのではないかという気がします。
フィギュアは最高のできばえです。
ついらくしたUFO
<公式設定>
1947年、ロズウェルに墜落してきた謎のUFO。
残骸はアルミのような物でできており、中には黒コゲの宇宙人が!
UFO:不明
<元ネタ考察>
1947年7月、アメリカ・ニューメキシコ州ロズウェルでUFOが墜落したという「ロズウェル事件」が元ネタです。
この事件には様々なバリエーションがあって、UFOが墜落しただけというものもあれば、宇宙人の死体が回収されたとするものまであります。
黒スーツの男
<公式設定>
宇宙人目撃者の前に現れる、不気味な黒いスーツの男。
高圧的な態度で事件を口止めするという。
その正体は?
UFO:不明
<元ネタ考察>
映画『MIB』(1997)によって有名になりましたが、UFO事件が発生すると、新聞記者よりも早く黒ずくめの男たち(=政府絡み)がやってきて、口止めを脅迫するという言説は古くからあります。 ufojikenbo.blogspot.com
オマケ
『宇宙大作戦チョコベーダー』に登場するサブ敵キャラ紹介
カラス
ユンボ(ストーリーオリジナルのロボット)
オウルマン
(裏技:スプリング・タイプなどの宇宙人から「へんしん」のガジェットを入手し、その技をこれらのキャラクターに対して使用すると、擬似的に仲間として参戦させることができます。)
また、「サイモン博士」という人物がストーリーに登場します。
ヒル夫妻アブダクション事件の際に精神分析を担当したベンジャミン・サイモン博士の名前をあやかっているのかもしれませんね。
さいごに
「宇宙大作戦チョコベーダー ウチュウからの侵略者」。一見するとファンシーで軽いゲームのように見えますが、UFO好きをも唸らせるなかなか奥の深いゲームです。GBAソフトですから、プレイするには古いゲーム機を入手しなければなりませんが、プレイする価値はあります。
食玩の方も大変にクオリティが高く、コレクションのしがいがあります。もう一度販売してくれないかな。
また、柴野浩美さんによるゲーム音楽も秀逸です。
GBAチョコベーダーWEB ←コチラからは火星マップBGMの貴重なボツ案(原曲)が聴けます!(公式サイトがオープンしている今のうちにどうぞ)